文藝天国 force album “破壊的価値創造” リリースレビュー/Blooming Bungei “inovation”

おまけ:2nd one-man live 「アセンション」に行ってきました。

この記事内では3回目です。

こんにちは、こんばんは。どどりです。

セカンドワンマンライブの「アセンション」に運よくチケットを取ることができ、現地に行けました。そこでの思い出や感想、考察を書いてみます。かなりまったり書きます。おそらくこの記事部分は閲覧者はまず来ないと思いますので、だらだらと、また個人的解釈を満載でお届けしようと思います。

チケットを取るまで

正直なところ、最初はライブに行けるとは思っていませんでした。というのも、毎年2月の時期ってお仕事が忙しくて休んでられないので、チケット先着が開始した際には、「行きたいけど、まあいいかな」と思い、スルーしてました。「ライブに行く人の感想を楽しみにしようかな」ぐらいのモチベーションでした。ところが、なんだかスケジュール的に不思議とその2月の時期に余裕が出てきたため、「もしかしたら、行けるかも」と思い、先着受付の数日前になってから念のためチケット申し込みをしました。しかし、チケット応募数のあらかた、というよりもかなり殺到している情報は目にしていたので、チケットが取れることは確率が低そうでしたのであまり期待はしていなかったです。でもこれも不思議な話なんですが、「たぶん、チケット取れるんだろうな」と思ってました。倍率はあったとしても、そのライブはチケットをとって観れるような。結果、奇跡的にチケット抽選に当たり、すみやかに、2月17日の午後発と18日午前発のフライトチケットを購入しました。(ですので、17日と18日の両日はともにお仕事にいきました。)予想をしておりましたが、紛うことなく弾丸ツアーとなり、当日は羽田空港に到着後すぐにホテル目掛けて移動し、チェックインして、三井日本橋ホールにタクシーで到着したのは開場まもなくでした。ほぼセーフでした。ホテルのチェックイン中も外で待っててくれたタクシーの運転手さん、ありがとうございました。ここまでで書いてみたところ、なぜ結局行こうと思ったかというと、意地ですね。なんだか今回の「破壊的価値創造」の記事、そして「花咲く君の滑走路」の記事だったりであれだけ五感の説明をしていたにもかかわらず、ライブの機会を見逃すというのは、机の上で満足している頭でっかち野郎です僕は、と言っているようなものに思えてしまいました。それと、あとは興味です。

「アセンション」ライブについて

第一部「破壊」、第二部「茶会」の二部構成としてセットリストが組まれてました。ライブ始まる前に配られたパンフレットに書いてあったのを終了後、ホテルで読んでた際に気づきました。開園前には読まないタチですので。「破壊」パートはいえば、メッセージ性の強い楽曲が並んでいた印象があります。「メタンハイドレート」、「シュノーケル」、そして「破壊的価値創造」などはまさにそれで、どちらかというと現実世界での衝動、生き方をズドンとやっていったような気がします。それらの楽曲は演奏の鋭さ、歌詞の鋭さがあるもので、『おおお』となりました。また、Voのハルさんは始めて拝見しましたが、そうか「テレキャス」や「seifuku」、「プールサイド」を歌っているのは初めて聴きましたのでレアでした。楽曲以外のところでも話をすると、VDJという形での参加にであるすみあいかさん部分がどう表現されるかって僕は結構気になっていたんです。というのも、ギター1本で、ベース無し、ドラムなしといった形態で、ライブ会場の観客にどうやって伝えるか、その方法がVDJとなるのは可能なのか、とか。やっぱりそれらの楽器がないとインパクトに欠けてしまうように思っていたんですね。それで一曲目の「テレキャス」を聴いたときに、上手と下手のラインアレイスピーカーから、koさんのギターとは別に、ギターバッキング音、ベース音、ドラム音がごっちゃになっておらず、それぞれがクリアに、実際に演奏しているようなサウンドとなって聴こえてきたので、「大丈夫」と納得しました。ソロ部分のギターもよかった。あれぐらい感情入れ込みのギターサウンドはカッコいいです。あと、最初に白い幕が張ってありましたが、その使い方がかなり良かったです。スタート前に白い幕があるライブは割と多くありますが、その多くは反対側が見えないように厚くなっているんですね。でも、文藝天国の今回の白い幕はやや透過していて、暗いなかでもうっすら反対側が見えるようになってました。だから、純粋にカーテンの役割ではないかもと思ってました。それで、スタートの際に流れる映像ですが、その白い幕に綺麗に映るのを観て、映像が浮かび上がっているように観えました。これが狙いだったかもしれません。特に地球の映像がかなり綺麗に映し出されていたのには驚きました。

第二部「茶会」について。「破壊」パートと異なり、この「茶会」パートは物語色そして「白色」を強く感じました。始まりりの「秘密の茶会」、「天使入門」、そして物語つながりの「マリアージュ」、「フィルムカメラ」でワンセット、ループの「緑地化計画」、浮遊感のある「エアブラスト」。これらの楽曲は流れになっているように聴きやすかったです。あと、各楽曲のmusicfilmですが、追加映像が入っていたので、これは嬉しかったです。「緑地化計画」では電車に乗って景色が流れていく様子、「フィルムカメラ」では桜の花びらが出てくる部分が追加されてましたし、musicfilm終わり部分が前半で映像として出てきてましたので、このフィルムカメラの映像構成はある意味そのアフターを表現しているのかなとお思いました。そして、「茶会」パートで特にびっくりしたのは、ボーカルです。「茶会」パートでのボーカルは「破壊」パートの時と驚くぐらい変わってました。声の通り方かもしれませんが、あきらかに尻上がりに声の伸びが良く、高音もブレずに安定していたので鳥肌が立ちました。緊張があったかもしれませんね。最後の「奇跡の再定義」では、当楽曲ではとんでもない歌声をしているなとは思ってましたが、ライブであれを歌いあげられてしまうと唖然としてしまいました。本当にびっくりしました。白い煙幕、光の加減といった舞台演出も相まってか、なんだか天国といえるぐらいの音楽空間が作られているように思いました。あとこの「茶会」パートでは演劇部分といいますか、「マリアージュ」、「フィルムカメラ」のactorである壊死ニキさんが実際に客席を歩き演技をする部分がありました。このリアルでactorさんを観れると思っていませんでしたので、驚いて固まってました。セリフ部分は録音したものですが、衣装を着て、ランタンと、

「ロシア語の句読点の基本」

を持ってました!!

「ロシア語の句読点の基本」とは、あの青い本(の形をした入れ物です)ですが、それにリアル出会えるとは、、、。しかも僕が座っている割と近くを壊死ニキさんと共に通過されましたのでしみじみとしました。こんなこともあるんだなと思いました。

ここまでは、ライブのメインの部分を書いてみました。しかし、このメイン部分以外に、「音楽ユニット発表」パートと、「MC」パートがありますので、そこも書いてみます。まずは、「音楽ユニット発表」パートです。こちらの映像を現地で撮ってましたので、色無しでXにアップしました。(ここにきて、Xの課金をしていてよかったなあと思いました。画質と音質問題なしです。)

musicfilmのactorでしたsoanさんをボーカルとして作られた、文藝天国の音楽ユニット「破壊的価値創造」。このパートでは撮影許可が下りた唯一の部分でしたので、撮影させていただきました。soanさんがステージ後ろから現れ、アンテナを中央に立てる演出がされました。破壊的価値創造のmusicfilmの続きというよりも、そこから飛び出してきたような、ある意味、想像から出てきたアーティストというような位置づけに捉えてます。それにしても、soanさん歌えるのか…と驚きました。そして、色無しで動画をアップしたのは、ライブでの色彩はとても圧巻したのですが、その分、soanさんの所作や背景映像の意図などに目がいかないような気がしたので。確認用としての色無しですが、スモークの演出が白黒だとかなり映えるのでよかったです。「ラスト・フライト」の楽曲は他の方も入っているとはいえ、koさんが作曲しているので、すっと入ってきますね。楽曲のところで気になったのは、「5年」というところで、文藝天国の結成期間の5年目にもかかっているのかなあと。

「MC」パートでは、すみあいかさんとkoさんがテーブルに座りお茶をしながらトークをするという部分でした。インスタ配信やスペース配信と同じようなゆるい時間が流れていてよかったですね。そして、その給仕としてウエイトレスのactorさんがいらっしゃいました。紅茶を出すだけでなく、舞台上の設備のホコリ取りなど清掃・整理整頓を始めていて、トークと別にそのウエイトレスさんの動きをお客さんは目で追う人も多かったと思います。でも、なんで清掃しているんだろうとは思いました。それで、終演後ホテルでパンフレットを読んでいましたが、実際にライブでも流れていたエンドロール(エンドクレジット)が記載されていたので、読んでいたところ。ウエイトレスさんの名前も出てましたが、その上のウエイトレス衣装作製を担当された方の名前もちゃんと見ました。漢字表記とローマ字表記とで違っていましたが、

同一です。

yuzuさんということは、

ゴールデン・ドロップの撮影時の衣装を紅茶染めしたときのyuzuさんか!と気づきました。衣装デザインなどを担当されていることは知ってましたが、実際にライブに出られるとは思っていませんでしたので、これまたレアだと思います。それにしても普通は気づきませんよ。でも、このブログ部分では取り上げました。

ここまでは、実際にいったライブの思い出、感想などをうっすら書いてみました。それでここからは、解釈部分としてあれこれ書いてみます。live「アセンション」に込められた意味などを考えてみます。

live「アセンション」のシンボルについて

シンボルはこれです。パンフレットに銀色であります。

ライブのキービジュアルも、

このようになってます。ですので、そのシンボルにどんな意味があるのかを考えてみます。

この棒のようなものが何なのかはもちろん分からなかったので調べたところ、「アンテナ」でした。しかし、アンテナといっても種類があることを今日知りました。

子供の無線教室/第9回 「アンテナの形や大きさに注目!!」|2017年9月号 – 月刊FBニュース アマチュア無線の情報を満載

この中にアンテナの種類があり、そこで知りましたの。キービジュアルのアンテナは、「ホイップアンテナ」というものです。車についているアンテナもそれらしいです。なので、キービジュアルでは、6本のホイップアンテナが設置してある建物を映したものということです。それだけではなく、アンテナの種類ですが、文藝天国を調べていると、実は様々なアンテナが出てきます。

soanさんが「破壊的価値創造」musicfilmで持っていたのは「八木・宇田アンテナ」です。杖とか槍みたいに思ってましたが立派なアンテナです。また、さきほど出てきました、

JAXAの電波塔は、「パラボラアンテナ」です。明らかにこれらのアンテナは形が違いますので、判別はしやすいですが、名称は覚えにくそうです。

さて、これらのアンテナを説明しているのは理由があります。このアンテナを調べていくなかで、出てきた用語、それが「指向性」です。指向性はどう意味なんでしょうか。

アンテナの性能を表す特性で、アンテナを向ける方向によって利得が変化する特性をいいます。
指向性の高いアンテナほど特定の方向(一般的に正面)で利得が大きくなります。
反対に、どの方向でも電波を一様に送受信できるものを無指向性と呼びます。

引用元:日アンねっと https://www.nichian.net/shop/pages/glossary-sa-2.aspx#gsc.tab=0

こういった意味らしいです。一方向に送受信しやすいのが指向性アンテナで、どの方向でも同じように送受信ができるものを無指向性アンテナというような理解で大丈夫かなと思います。それで、文藝天国で出てきたアンテナを区別してみると、

指向性アンテナ   →→ 「パラボラアンテナ」、「八木・宇田アンテナ」

無指向性アンテナ  →→ 「ホイップアンテナ」

という風になります。そして、ここからは僕の解釈ですが、このアンテナを「文藝天国」という視点からみると、こうなります。

指向性アンテナ   →→ グループ「文藝天国」、音楽ユニット「破壊的価値創造」

無指向性アンテナ  →→ 「リスナー」、「リスナーになるだろう人」

指向性アンテナである「文藝天国」と「破壊的価値創造」は、「リスナー」に向けての発信をしている。その発信は音楽だけでなく、五感に沿った活動によるものを「リスナー」に届けようとしている。一方、無指向性アンテナである「リスナー」の動きとしては、指向性アンテナから届いたものを受信し、それを元の方向に戻すのではなく、「リスナー」の周辺の人等に発信する。そのような役目を「リスナー」が担っていると解釈します。指向性アンテナである「文藝天国」は「リスナー」に届ける力は強い一方、まったく不特定の相手に届けるようには想定されていないこととなり、ターゲットを絞っているように思われます。そのように考えていくと、musicfilm「破壊的価値創造」でのsoanさんは最初から指向性アンテナを持っていたわけではないんです。最初は「カセットテープ」でしたよね。そのあとトランシーバーも出てきてますが、トランシーバーもホイップアンテナです。通常、「リスナー」はホイップアンテナのままですが、「リスナー」から指向性アンテナへ移ることもある例としてユニット「破壊的価値創造」が存在すると考えても面白いです。そう考えると、キービジュアルで表現されているアンテナはホイップアンテナであり、「リスナー」を表現しているとも解釈できます。

そして、このアンテナが6本あることも考えてみます。今まで文藝天国においての使われる数字としては、活動する4班(文藝音楽班、文藝映像班、文藝服飾班、文藝食卓班)の「4」という数字、また、五感(聴覚、視覚、嗅覚、味覚、触覚)の「5」という数字を思い出しますが、「6」はなかったと思います。しかし、セカンドワンマンライブの開始前から、文藝天国のXのプロフが変わってます。

https://x.com/bungeitengoku?s=20

「オルタナ的藝術徒党 alternative art label with six sences」とあるように、六感を用いると明言している、そういうことです。六感ということは、さきほどの五感に加えて、「第六感」を用いるようになります。「第六感」は西洋の考え方で、東洋では「六根」という考え方がありますが、どちらも「心の動き」という他感覚器官では捉えることができないものとなってます。

そしてだから、このキービジュアルは、

と解釈できるんです。だから、「破壊的価値創造」の部分では撮影許可が下りたとなるのかなと。各個人が六感によってアーティストからの発信を受け広めていく。いわばそれこそが、「徒党」としての集団形成につながっていくのかなと思いました。

お知らせ動画の4つ目と、live「アセンション」開催の意味

これで最後となります。まずは、このポストからです。

このポストは、文藝天国のお知らせ動画を観た後のものです。

この動画では、お知らせとして、

①force album 「破壊的価値創造」リリース発表

②music film「破壊的価値創造」公開発表

③セカンドワンマンライブ「アセンション」の開催発表

この三つがお知らせとして発表されましたが、三番目のライブ開催についての部分が気になり、まだお知らせ事項があり、それをライブの時に発表するのではないかと思いました。というのも、文藝天国の現体制はかなり少数精鋭で、一人一人に負荷がかかっているような気がしていて、「もしかしたら、文藝天国が大手事務所に入る報告の場」にライブがなるかもしれないとも思いました。ですので、現体制の状態での「決断」のお知らせとして、ライブ開催の発表というのが僕の中で上手くつながらなかったんですね。だから、どうなるやらと心配ながらも期待してライブを観に行ったわけです。

それで、たぶん多くの方は受け取っていないかもしれませんが、ライブによって大切な報告があったと僕は受け取ってます。

他レーベルや事務所に入ることなく、「インディペンデントアーティスト」として活動を続けていくことを改めてライブ講演をすることで知らしめたと受け取りました。しかし、ただ音楽ライブを行ったのではなく、喫茶文藝、PARFUM de bungei limited storeを同時に開催することで、自分たちはこういう風にアーティスト活動をしてゆくという意思を感じました。ただそれは文藝天国を継続するのではなく、形を大きくし、どんどん変化させて、しかし芯は変えないというものでした。それこそが、「アセンション」かなあと。

このポストだったり、ライブ後のホテルで配布されたパンフレットを読みながら、そうゆう風にしみじみ思いました。

大変長くなりましたが、やはりライブに赴き、しっかりとその場でしか味わえないもの、知ることができないものを得れた気がしますので、満足でした。

よかったなあ。

以上

どどり

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