1曲目から、不穏なインスト曲(?)ですね。ピアノが鳴っている以外でも、他に効果音が入ってます。この効果音というものが、ガラスが割れる音、カセットテープの音、カラカラと鳴る金属音などです。ガラスが割れる音は分かりますけど、金属音はなにを表しているのでしょうか。なんだろうかなと考えていると、1曲が終わります。
ピアノは物語の中、そして、特典でもついていた「月光」の曲の一部が流れてます。物語を通じて、このベートーヴェンの「月光」という楽曲が重要な意味合いも持ってます。
スラッブの金属音から始まった曲ですが、やや暗めが、カッコよさがあります。ところどころ、効果的な意味合いで舌打ちが入ります。サビのギターも厚い音が出てるなあ。
さて、昼鷺という言葉はこの小説では昼間に動く詐欺ということで語られてました。ですが、どどりはちょっとぐぐってみたところ、
まあ、ネットの記事ですが、どうも詐欺の由来は「因幡の白兎」の「さぎ」から来ているみたいですね。だから、「鷺≠詐欺」なんですね。まあ当て字なので言葉としてはオッケーだと思います。
ただ、小説ではうさぎのガラス細工が出てきてますので、なんらかの意味合いがあったんじゃないかなと思います。
はい、漢字が違ってました。「鳶」です。とんび、です。恥ずかしい。
休みなので、ブログ修正の日。
— どどり@音楽ブロガー (@eMmq709ZuLaOvEf) August 1, 2020
いやー、漢字が間違っていてはずかしい。
さて、漢字を「鳶」として、再度調べてみます。
昼鳶(ひるとんび)の意味 – goo国語辞書やはり、ちゃんと「空き巣」の意味がありましたね。
春ひさぎについては、アルバム発表後に出たすぐあとの動画でしたので、歌詞がなかなか生々しいということでTwitterとかで話題になりました。
そして、YOUTUBEで公式でこんな注釈があります。
春をひさぐ、は売春の隠語である。それは、ここでは「商売としての音楽」のメタファーとして機能する。 悲しいことだと思わないか。現実の売春よりもっと馬鹿らしい。俺たちは生活の為にプライドを削り、大衆に寄せてテーマを選び、ポップなメロディを模索する。綺麗に言語化されたわかりやすい作品を作る。音楽という形にアウトプットした自分自身を、こうして君たちに安売りしている。 俺はそれを春ひさぎと呼ぶ。
https://www.youtube.com/watch?v=F3cXxqgbx9Y
意味を知るとびっくりしますね。隠語として使われているにしてもなかなか受け取り側として。
ここでは、売春は「見せかけの愛を売る」のと「大衆ウケを狙った曲を売る」というところがポイントで、売り手である自分はそんなものホントは売りたくもないということ。小説の中での捉え方としたら、大衆が納得のいくようなものを作るために、過去の名作のコード、スケールなどを分からないように寛平に盗むというところでしょうか。
この注釈を見る前まではよく分かってませんでしたが、ちょっぴり理解しました。
なお、男にとって、音楽の盗作はお金稼ぎのためではないです。
ある意味、次の曲につながるような気もしますね。
爆弾魔は再録のものが収録されてます。
これが前のです。
そして、こちらが再録ですが、とてもエモかったのでツイートしてます。
再録の「爆弾魔」、エモい。
— どどり@音楽ブロガー (@eMmq709ZuLaOvEf) July 29, 2020
ヨルシカ
爆弾魔 – Re-Recording https://t.co/72CWzOwrK3 #NowPlaying
この再録の「爆弾魔」ですが、ピアノが増え、ギターの音色が変わり、ギターソロが若干変わってますが、特にエモいと思ったのはボーカルsuisさんの歌い方ですね。特に、
辛くてもいい 苦しさも全部僕のものだ
わかってるんだ
ヨルシカ:「爆弾魔」
この「わかっているんだ」のところの歌声がとても良いです。ホントに良いです。
「爆弾魔」という楽曲はそれ自体でしっかりとした主張がある楽曲だとは思ってましたが、この「盗作」というアルバムの中にいることで、男の気持ちが歌に乗っていると感じられる。小説の中では妻に対してのこれほどまでの文章は明確に書かれてませんが、この「爆弾魔」で補完されていると捉えられればなあと思います。
青年の時は空き巣をすることで生計を立てていた男。
その青年期が暗くなく、明るすぎることなく、軽快というか、不思議な感じで曲にしてあるように考えます。
あと、この歌詞ページは余白が多いなあという印象で、それもそれとて意味があるんだろうなと勝手に解釈してます。
これはかっこいい楽曲。どどりはこの曲好きです。ヤバイ。
そういえば、レプリカントとは?
https://okwave.jp/qa/q999261.html
造語らしく、人造人間という意味らしいですが、このアルバムではレプリカ(違法な偽造、模倣)を作る人のことを指していると考えてます。小説では模造品について、P134で触れてます。
歌詞のなかでは、ほとんどのものが偽物で、自分の心と言葉こそが本物ということを歌っている。ただ、自分の心、言葉によって、他のものを表現するけれど、表現したものは主観の域を超えることができないので、きっと偽物になってしまう。
小説では、模造品は、オリジナルの「本当の美しさ」を表現できないとしている。「本当の美しさ」が「空の青さ」なんだろうかなあ。
はい、この曲「花人局」ですが、先ほども書きましたが、どどりが勝手に最後の最後のエンディングと思ってます。(最初にアルバムと小説を聴き終えた後に、この曲が最後に来るような気がしたんですが、やっぱり違うかなと思ってます。)
さて、楽曲の歌詞でも出てきますが、美人局とは?
「美人局」の読み方と意味とは?語源や犯罪に遭わない対策も紹介 | TRANS.Bizこの曲の歌詞ですが、イイタイこと、伝えたいことは分かるんですが、どうも説明ができない気がします。どういったらいいのでしょうか。どどりの語彙はキャパオーバーです。ただ、この「花人局」は前作アルバム「エルマ」での「エイミー」だと思ってしまいます。なぜでしょう。